傲慢さはありますが、素直で好感のもてるヒーローです。
昼は書店員、夜はオフィスビルの清掃人として働くエリーはある晩、立入禁止の社長室から漏れる会話を偶然耳にしてしまう。慌てて引き返そうとしたが時すでに遅く、その声の主が現れた。ディオ・アレクシアキス。情け容赦ない人物と噂される社長だ。彼はエリーを一瞥すると、彼女が産業スパイだと決めてかかった。なんという言いがかり……。半ば呆然として無実を訴える彼女に、ディオは今から発つギリシア出張にエリーも同行するよう命じた。外部と接触させないため、しばらく昼も夜も自ら監視するという。抵抗するエリーを乗せ、飛行機は無情にもアテネへと旅立った。
スパイだと誤解されギリシアに連れ去られる清掃人でヒロインのエリー。ヒーローのディオは傲慢キャラかなと思いきや割と素直な青年です。
エリーを好きだと気づいて甘い言葉でベットイン。
結ばれた2人ですが、初めてで妊娠の予防なんてしていないエリーと、思いがけすゴムが破けてしまったディオ「もし、何かあったら。いや、何もないと思うが・・・二人でなんとかしよう」珍しい、なんて好感度の高いヒーロー。
わざと妊娠したのか! というヒーローが多い中、なかなかいいスタートをきりました。
しかしやっぱりやらかすヒーロー。まってたよヒーロー、そうでなくっちゃねヒーロー。
結ばれた翌日にエリーをスパイ扱いしてキレられます。しかし誤解だと気付きすぐ謝りにいくディオ。
ディオが幼い頃からいつか結婚するだろうと思っていた女性(ヘレナ)がエリーをチクチク攻撃します。
エリーがそれを訴えても彼女がそんなことをするはずがないと、なにを根拠にそんなことを言ってるのかと思いきや、罪悪感だったんですねー、まぁそれだとなんとなく理解できます。
「ヘレナにはきみにないものがたくさんある」余計なことを言っちゃいますが。
なぜそんなにもヒロインの言うのとを信じないのか・・・二度目だぞ(笑)
案の定エリーから逃げられ、落ち込みます。
そして誤解がとけるやいなや、すぐさま会いに行きます。
間違いを認めたらすぐ謝る姿勢は素晴らしいと思います。若干のヘタレ具合がツボでした。ものすごい一人で空回りしてるイメージでした。微笑ましい。
今のとこ、リン・グレアム作品で一番好きかもしれません。
私おおすすめ度は★★★★★です。