あらすじ読んで買った本です。なんだかんだで酷いヒーローが好きなんだと気づきました。
「何できみと結婚しなければならないんだ?」これがルークの答えだった。「きみには、ぼくの妻にふさわしい家柄も教養もない」キャサリンの頬から血の気が引いた。父も母もなく孤児院で育ったキャサリンは、愛に飢えていた。著名な大実業家のルークに恋した18歳のとき、何も求めず、ひたすら愛を捧げた。だが、彼女に与えられたのは、愛人という名前だった。豪華な住まい、贅沢な暮らし……そこにあるのは不安だけ。そして今、キャサリンは決断を迫られていた。●本書は、1996年9月に小社より刊行された作品を文庫化したものです。
いつものように傲慢なヒーローです。
ヒロインが妊娠を告げる前に、結婚する気はあるか聞くと、
「きみにはぼくの妻にふさわしい家柄も教養もない。これが答えだ」
こんなこと言われたらそりゃ出て行きますよ。
「いつかはぼくたちも別れる時が来る。だが、それはずっと先のことだ」
別れる仮定で先のことだって言われてもね!
キャサリンは孤児院育ちの失読症です。苦労してる割には人を疑わない、ちょっとヒーローに依存しすぎなヒロインです。
ヒーローのルークに一目惚れ、2年間軟禁というか、ヒーローの為だけに存在する鳥籠の中で愛を育みます。
しかし妊娠が発覚した時、本当に愛されているのか不安になり、ルークの気持ちを確かめようとしますが・・・・冒頭の台詞で撃沈です。
こっそりと家を出て子供を産み育てます、5年後運命の再会を果たします。
ルークはあの日のことを後悔して、キャサリンを探していました。話し合いの最中キキャサリンが頭をぶつけて記憶喪失に・・・。
ヒロインが記憶喪失って珍しいですね、新鮮でした。
ルークの元を離れた期間の記憶がなくなってしまいます。これ幸いとルークはプロポーズをしてイタリアへ連れていきます。
こういう強引さは嫌いじゃありません。(笑)
しかしやはり記憶は戻るもの・・・・すべて思い出したキャサリンが荒れる荒れる! そして子供のことを知ったルークも荒れる荒れる! 罵り合戦です。
ルークに囲われていた時のキャサリンとはもう別人格です、大人になったともとれますが。
二人とも冷静になり、お互い愛していると再確認してハッピーエンドです。
「夢中でなければ、だれもあんな異常なことはしないよ。もちろんきみを愛している!」
異常なことをしてるという認識はあったんだなと。
序盤のヒーローには腹がたったもののやっぱり面白いんですよね~。ヒロインに出ていかれ、愛してると気づいてからは彼女を手に入れようと必死になったりと、巻き返してきました。
それでも最初の言葉はやっぱり酷いですけどね。
私のおすすめ度は★★★★☆です。