ずっと気になってた本で、ちょうどAmazonで電子版がお安くなっていたので購入しました。
タイトルにアルファとついてる通りオメガバーズもの。そしてシークレットーベイビーのです。
子作り専用オメガを育てる学院の生徒・優杏は、自由に生きたいという願いを理解してくれた 貴族でアルファのキースを密かに慕っていた。
発情期の夜、運命のつがいとして彼と結ばれるが、規則を破ったことで彼が狙われることに。
愛する人を守るため黙って姿を消す優杏。しかしその身には彼の子が。
四年後、ひっそり子育てする優杏を探し当てたキースは自身が子の父親だと知らず、裏切られたと勘違いしたまま執着してきて――。
カップリングはキース・セオドア・ハディントン(侯爵家嫡子 22歳~)×望月優杏(エリートオメガの施設の優等生 18歳~)です。
昼ドラっぽいです。ヒロイン(男ですが)が過酷な目にあってます。いろいろと不憫ですが、最後はきちんとハッピーエンドですのでご安心を。
優杏はオメガの学校の優等生ですが、そこは特殊な学校でオメガをアルファの子供を産む道具としか見てません。周りの生徒もそれが幸せとやや洗脳気味。
そんな中、新しい理事として登場したキースはオメガの人権を確立してくれようとする貴族でした。優杏が出したレポートを読んで、パティシエになる為の支援してくれることになったのですが、そのことで他の生徒から目をつけられて虐められてしまいます。
ある時、発情期の抑制剤を隠されてしまい船乗りたちに襲われそうになりますが、そこを助けてくれたのがマフィアから襲われ視力を失ったキースでした。
二人は結ばれ番になります、しかし学園のオメガに手を出すと相手が誰であれ抹殺されるという話を聞いて優杏は嘘をつきます。
学校に戻った優杏は退学させられ学校で下働きのようなことをしてましたが、妊娠が発覚してキースの手下の協力によって死んだことにして子供を産みます。
それから4年後、一人で産み育てていた優杏をキースが見つけます、番の相手ではなく、自分を裏切った生徒としてです。キースは番を亡くし(たと思っている)理事もやめ、人が変わったようになっていました。
オメガの立場を変える第一歩になるはずだった優杏に裏切られて、仕事の邪魔をしてきます。それでも優杏は諦めず、仕事を探してアルファの学校に入れたキースとの子供であるジュリアンの為に働きます。
あのときの番とは知らず、優杏に執着してくるキース。じれったい。
在学時、いじめに加担していた友達を看取ったところはもう涙が・・・・オメガの末路が悲しいです。その友達が懺悔の手紙を書いていてそれを読んだキースは優杏について誤解していたことを誤ります。
いろいろ考え、ジュリアンの為にもキースとその婚約者に子供を預け自分は身を引こうとする優杏。健気すぎます。
ジュリアンとの別れのシーンでまたもや涙腺崩壊です。
ここでやっとこさキースが! キースが男になりましたよ!! まったくヘタレすぎだろう!
最後ジュリアンからどれだけジュリアンの父親であるキースを優杏が愛しているかが語られます。ジュリアンがとてもいい子。
少しずつですが、オメガの未来も変わっていきそうで良かったです。
番外編はキース視点。子供二人に囲まれて幸せのいっぱいの優杏が見れて満足です。ジュリアンのちょっとした黒さも見れます(笑)
シリアスなお話ですが、随所に挟まれるお菓子の描写でちょっとほんわかします。どれも美味しそう、巻末にレシピを載せてほしいくらいです。
私のおすすめ度は★★★★☆です。