今回はファムファタールの息子たち3部作を紹介していきたいと思います。
原作はアビー・グリーン。
絵は羽生シオンさん、繊細で美しいです。なにより表紙が素敵です。
絶世の美女エスペランサが産んだ父親違いの息子たちのお話になります。
恋の罪、愛の罰
シリーズ1作目は次男のラファエレのお話です。
義父と折が合わず、早々に家を出て自立したラファエレは実の父であるファルコーネが倒産させた会社を一から再興して世界的なモーター会社にしました。
幼い頃、実の父がエスペラサに捨てられる様を見ていたラファエレは女性を愛することができません。
4年前別れたヒロインのサムと再会して、子供が居ることを知ります。サムは妊娠を知らせようとしますが、その前に関係をはっきりさせようとして捨てられています。
黙って産んだサムに跡継ぎなので親権をもらうと冷たく言い渡します。
しかしラファエレはサムの家へ引っ越してきます、息子のマイロの為に一緒に暮らしたいとの事。
ラファエレはマイロとサムを連れて長年会っていなかった実父に会いに行きます。
そこで愛していたと訴えるサムを信じられないラファエレは無理やり押し倒します。
翌日婚姻届をもってくるラファエレ、しかしサムは愛のない結婚はできないと断ります。
実父と話し、わだかまりがなくなったラファエレはサムの元へ、愛を告白してめでたしめでたしです。
子供を黙って産む→親権を奪おうとする。
もうこのパターンちょっと飽きましたね(笑)ヒーローは傲慢俺様です、いつもどおり。ただ傲慢な割に口数が少なめ(クールキャラ?)常に憂いを帯びてました。
ヒロインが割と落ち着いてましたね。3部作の中で結ばれた後のギャップが1番あったカップルだと思います。
私のおすすめ度は★★★★☆です。
情事の報酬
シリーズ2作目は三男のアレクシオのお話です。
幼い頃、父と別れないのはお金の為だと母に言われそれがトラウマになり、女性はお金目当てだと刷り込みされています。
航空会社のCEOのアレクシオは飛行機でたまたま隣に座ったヒロイン、シドニーに興味をもちます。
シドニーは亡くなった母親が作った借金の為に大学を休学してパリに行く途中でした。
次の飛行機に間に合わず困り果てていたシドニーの前にアレクシオが現れます。ホテルに連れ帰り、結ばれます。アレクシオはシドニーをつれてギリシアへと行きます。
シドニーは一生に一度の夢だと思って今を楽しむことにします。二人は恋人のように過ごしますが、アレクシオはシドニーの事を調べます。
お金目当てだと誤解され、小切手を渡され冷たく捨てられます。
4ヶ月後、小切手を受け取らなかったと知ったアレクシオはシドニーの元へ会いに行きます。シドニーが妊娠してることを知ったアレクシオは借金をすべて肩代わりしてプロポーズをします。
愛のない結婚にシドニーは逃げますが、アレクシオは追いかけて愛してると告白します。めでたしめでたしです。
ヒーローがやんちゃ系ですね。傲慢だけど、末っ子っぽいです(笑)
お金目当てか!とこれもあるあるですが、ヒロインが若いせいかヒーローが割と甘い気がします。一番好みのヒーローでした。
私のおすすめ度は★★★★☆です。
憂鬱な城主
シリーズ3作目は長男セサルのお話です。ダ・シルヴァ城の城主です。
ヒロインは新人女優のレキシーです。お城で撮影中、おもわずキスしてしまい、男性経験のあまりないレキシーは演技の勉強のために付き合ってほしいと頼みます。(もちろん偽装)
セサルはファーストキスを奪ってしまったことと、目くらましの為に合意します。
兄弟3人ともお金持ちで顔が似てるため父親違いの兄弟ではないかとネットで噂されていたからです。
利用されてショックを受けるレキシー。
セサルの父は闘牛士になったせいで相続権を剥奪され、母のエスペランサと二人貧しいながらも幸せに暮らしていましたが、3歳の頃父は雄牛の角に突かれて死亡、エスペランサは必ず迎えにくると約束して祖父母の家に預けました。
それからエスペランサはモデルとして成功しますが、迎えに来ることはありませんでした。
そのせいで心に傷を追ったセサルの話を聞いて心を痛めます。
偽装カップルを続ける二人ですが、お互い惹かれ合っていきます、しかし14歳でレイプされ子供を養子に出したレキシーは素直にセサルの胸へと飛び込めません。
アレクシオからエスペランサがセサルを取り戻す為に何度もお城に通ったことを聞きます、祖父母が要求した金額を払う為にお金に執着していたことも。
エスペランサはお金しか愛せない人ではなく、離れ離れになった息子に捧げた人生でした。
母親への誤解もとけ、セサルはレキシーの元へ。プロポーズします。
長男と次男が無口なタイプで似てましたね、長男の方がもっとわかりにくい性格してるかもしれません。心に傷を追ったヒロインを大事にしてあげてほしいです。
というか城主って憧れますね。
後日談で3兄弟が仲良く子守していて癒やされます(笑)3人とも子煩悩。
私おおすすめ度は★★★★☆です。
ちょっとずつ繋がりがあるので3冊とも読んだ方が楽しめます。最初はわだかまりのあった兄弟仲の変化も楽しめます。
ヒロイン視点ではなく大部分がヒーロー視点になってます。